半数は男性に原因がある
原因は女性だけにあるのではなく、半数は男性に原因があるといわれています。もし夫に重大な原因があれば、奥様がホルモン剤の投与などで排卵を促す治療を続けても全く意味がなく、不必要な治療で身体的な負担をかけることにもなりかねません。
より高度な治療である体外受精を行うにしても、精液の状態をより良くした方が妊娠の成功率は高くなります。夫の受診はメリットが大きく、夫婦同時に妊活をすることは意味のあることなのです。
クリニックでの男性の検査内容
①問診(既往歴、内服薬、手術歴の確認など)
②診察(触診・視診など)
③血液検査
④精液検査
⑤超音波検査
これらを1日で検査
さらに高度な検査
・染色体検査
・精子DNA検査等
病院に行くのに抵抗がある‥
・婦人科に行くのが恥ずかしい
・精液検査が恥ずかしい
・高額な費用を掛けられない
自分で出来る事から始めよう
①今すぐ禁煙
「タバコを吸うと血管が収縮して血流が悪くなります。多数の血管が張りめぐらされているペニスの海綿体への血流も悪くなって、ED(勃起不全)になる可能性が。また、精子の数が減ったり、運動能力の高い精子が減る可能性も」
最近は、喫煙による酸化ストレスが精子のDNAの構造を傷つけることもわかっているといいます。
「精液中には何千万という精子が存在していて、通常でもDNAが損傷した精子はある程度存在します。でも、この割合が増えると妊娠・出産には大問題。DNAに傷がついた精子は受精しにくく、妊娠しても流産しやすいのです」
パートナーの受動喫煙のリスクもあるので、とにかくすぐに禁煙です。
②禁欲しない
射精を何日か我慢して、精子をたくさんためたほうが妊娠しやすいのでは?
「それは誤解です。むしろ逆で、禁欲はやめたほうがいい。精子は毎日つくられ、一方で死んでいきます。禁欲すると古い精子がたまることになり、精液全体の質が下がってしまいます。それよりも、新しく元気のいい精子が次々と送り出されるほうが妊娠には有利です」
マスターベーションでいいので、ためずに射精することが元気な精子を保つポイントです。
③ぴっちり下着は避けてトランクスを
「下着は風通しのよいトランクスを。ぴっちりしたジーンズなども、長時間はくのは避けるのが無難です。というのも、精巣の精子をつくる造精機能は、熱にとても弱いのです。睾丸がぶらぶらしているのも、熱を上げないように涼しくするため。日本人の平均体温は37度前後ですが、精巣の機能を保つには35度が理想的なのです。このわずか2度の差で、精子形成が悪くなってしまうので要注意です」
陰嚢冷却用の下着も発売されています。岡田先生たちが検討したところ、陰嚢温度が1度低下したそうです。
「この1度、というのは、かなり重要です」
④サウナ、長風呂、膝上PC操作に注意
同じ意味で、サウナや長風呂で局所をあたためるのも、元気な精子のためには避けたいこと。また、膝の上でPCを操作するのも、熱が下半身に伝わりやすいので気をつけて。
「股間は涼しく保つ」と覚えておきましょう。
⑥育毛剤に注意しよう
そして、最後は育毛剤。AGA(男性型脱毛症)の治療薬でフィナステリドを主成分とする治療薬が対象といいます。
「この薬の成分には男性ホルモンの作用を抑える働きがあり、抜け毛と同時に男性ホルモンの働きもブロックされてしまうのです。また、副作用として、性欲減退や射精障害、精子数の減少、EDなどが起こることが。副作用が起こるのはわずかな割合ですが、妊活中は髪のケアはお休みするのがいいでしょう」
ふだん何気なくしていることが、実は精子に影響することがたくさんあるのですね。
妊活は「ふたりで一緒に」 の意識が大事
WHO(世界保健機関)の調査では、不妊の原因のうち、男性が占める割合は48%です。つまり、妊娠しない原因は男女半々にあるということ。
「男性が検査を先延ばしにする間にも女性は年齢を重ねます。加齢による卵子の老化は妊娠しにくい原因になるので、ぜひ早く検査を受けましょう。男性もできることに取り組むことが、“ふたりで一緒に妊活している”という意識の高まりにつながります。妊活には、とても大事なことです」
自分の精子を確認してみよう
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